カラクリ荘の異人たち
「カラクリ荘の異人たち ~もしくは賽河原町奇談~ 」GA文庫
著者:霜島ケイ 表紙/挿絵:ミギー
読み終えて…多少物足りなさを感じました、私だけかも知れません…(笑)
物語の前半はほとんど説明的な部分で占められているようでしたし
唯一主人公以外の「人間」キャラ 同級生の「和泉采菜」も、
含みを持たせて登場させたわりに、それ以外のキャラに負けてしまっている
感も否めません、この後に続編が続くのであれば「良」としますが…
過去の家庭環境から一部の感情が欠けてしまった主人公「阿川太一」は
父の友人が経営しているアパート「空栗荘」へ…
冒頭から、紳士な半漁人(笑)や人外の物売り(笑) 親切な妖怪に遭遇させ、物語の
世界観を明確に表し、いきなりその世界に引き込む感じは大変楽しいですし
「空栗荘」の住人たちも、口は悪いが気持が優しく 太一を中心に
ほのぼのと日常が進行していきます。
実際、住人たちの癖が強すぎますから 笑える部分も多くありますし
付喪神とのやりとりは「ほのぼの」です。
最初に書いた「物足りなさ」は、続きを読まないと納得しないぞ(笑)的な感情かも(笑)
読んで面白くなければ続編は望まないものですし、ぜひ「采菜」ちゃんも
「空栗荘」側に引き込んでもらいたい(笑)。
太一が新しいお母さんと自然に話せるようになる事が一番ですが
そうなると「空栗荘」への下宿が必要なくなるので、それは一番最後かな(笑)。