影執事マルクの手違い
「影執事マルクの手違い」 著/手島 史詞 イラスト/COMTA
富士見ファンタジア文庫
主人公マルクは山犬の精霊“クフ・リーン”を使役する「影使い」の暗殺者
ヴァレンシュタイン家エルミナ嬢暗殺の依頼を受け…
と始まるファンタジー
暗殺に来たにもかかわらず、強大な精霊に守られたエルミナに返り討ちにされ
気が付けば執事となるべく「空白の契約書」にサイン
不本意ながら新米執事となってしまったマルクは、
今日も「おいしい紅茶」を淹れている!?。
風変わりな主と執事のコミカル物、異能力者とその物語が置かれている設定は
独自の世界観ですが 物語的には王道と言える部類
変に「萌」や「エロ」をはさんだり突飛も無い変化球を投げ込んでこないので
読みやすい一冊です。
マルク自身暗殺者のわりには不幸属性で苦労性、その経緯もあって
執事を務めるも知識が豊富で問題なし!?
エルミナも訳ありですが、結構な天然系。暗殺されそうになった事にも気づかず
それを返り討ちにした自覚が全く無く 花占いでマルクの採用を決めてしまうほど。
この一巻は導入説明って事もありますが、世界観とマルクについての説明が多く
エルミナは次回に期待、メイドのアイシャもさらっと説明ってところです。
今後はエルミナ自身の謎をメインに絡めて進むと思いますが、
まだ動かし難いキャラクターの様に見えますね、
マルクはど背景を説明されてない事もあり、動きがないキャラだけに読み難い
逆にマルクやアイシャなど動かし易いようで描写はしっくりきます。
…ウケを狙う「プチエロ」なラノベが増えて来た昨今
悪戯に笑いを取らず直球で読ませる作品、今後に期待したい一冊です。
(...って言いますか、すでに2巻が発売されており そちらのレヴューは後日です)