アクセル・ワールド1 ―黒雪姫の帰還―
「アクセル・ワールド1 ―黒雪姫の帰還― 」
著/川原 礫 イラスト/HIMA
電撃文庫 アスキーメディアワークス
安心して読む事ができるって言いますか、
その世界観がはっきりしている作品は頭の隅に疑問が残らないので好きです。
最近のラノベには独特な世界観、設定世界を持った物が増え
一見目新しそうに見えるのですが 読み進めていくと
ある程度の部分で説明があやふやだったり、ネタにする為明かさなかったりと
敷かれた説明に疑問が残ってしまい十分に楽しめず
「そこはもう少し説明しといて欲しい」って事が結構あります。
この「アクセル・ワールド」、無駄なく世界観を説明しつつ、
書かれている以上に詳細な設定もなされていであろうと思わせるニュアンス
同レーベルの「川上 稔」にも似た匂いを感じるな〜って
思っていたら巻末に同氏の超豪華解説が付いていたのにはビックリしましが(笑)
そんな先入観をものともしない構成はオススメとも言える一冊です。
デブでいじめられっ子のスキルを上げてくれたのは
校内一の美貌と気品を持つ生徒会の副会長、学内ローカルネットでは
「黒雪姫」と称される少女
「 もっと先へ… ≪加速≫したくはないか、少年 」と誘われ
ブレイン・バーストなるソストをインストール…
加速世界のバーストリンカーへ
いや、なかなか燃える展開です。
容姿等のコンプレックスから、自身はモテる訳がないと思い込んでいる為
相手の気持ちに気が付かないってのは理解できますが
その為に幼馴染で3角関係的な発展?って思わせる青春っぷりや
好意を寄せてくれている黒雪姫に対しても一歩も二歩も引いた態度、
その辺のスキルアップは今後の展開待ちでしょう。
また黒雪姫も、幼馴染チユリとの「30cm直結」に対抗(嫉妬)して
購買部で売っている最短の1mケーブルを買ってくる下りは
とても素敵な恋する乙女です、
曰く「 、…これしか買えなかった」は萌えますね(笑)。