メグとセロン 三三0五年の夏休み

 


 
 
 『 メグとセロン I 三三〇五年の夏休み <上> 』
 『 メグとセロン II 三三〇五年の夏休み <下> 』 

 著/時雨沢恵一 イラスト/黒星紅白 電撃文庫
 アスキー・メディアワークス /角川GPアスキー

 時雨沢恵一/黒星紅白コンビの電撃文庫アリソン」及び「リリアとトレイズ
 シリーズの続編にあたり、「リリアとトレイズ」のスピンオフ作品、
 その為リリアのカットや名前は当然登場しますから
 前作を読んでいたファンはそのまま世界観を共有できます、
 ただ前作を読んでいない方が入りにくいかと問われれば「否」
 その舞台である世界観は要所で説明されているので
 ここから時雨沢恵一デビューって場合でもなんら心配はありません(笑
 表紙のメグに惹かれるもよし、ジャージ姿が気になって手に取るも良しです。
 (その後に「リリアとトレイズ」でもOK!)

 リリアの親友・メグ(シュトラウスキー・メグミカ)を中心としたお話ですが
 主な登場人物はメグを含めて6人、
 メグに片思いのセロン・マクスウェルとその親友であるラリーがいかに夏休みを楽しく… って
 下りから始まる第四上級学校ストーリー。
 I、II巻は上下編となる「三三〇五年の夏休み」
 夏休み前、メグに話しかける事が出来ずに一人(寂しく?)休みを過ごすセロンに
 親友「ラリー」から演劇部の夏季合宿を手伝わないかとお誘いの電話
 これといった予定や約束もないセロンは喜んで合宿の参加を承諾します。
 
 ちょっと… 次の展開が読めましたね(笑)、その合宿にコーラス部として
 参加してきたメグと偶然にも嬉しい再開
 ただセロンくん、容姿端麗頭脳明晰、優等生で性格もOK 女子に高い人気を誇るが
 片思いのメグに対しては奥手で臆病、当然告白できるわけも無く
 傍にいられるだけで幸せっていじましさ。
 
 しかし夏季合宿中のある事件をきっかけにメグや他の3人と新聞部に入部する事になり
 セロンくんの夏は終わらない(笑。
 今のところ「アリソン」「リリアとトレイズ」に比べれば緩やかな展開で
 活劇って雰囲気ではありません、その辺が好きな人には物足りないかもしれませんね
 私的に「メグとセロン」は一番嵌っていたりしてます。
 正義感に溢れ容姿からは想像できない熱い天然系娘メグに軍人志望の気の利く
 親友ラリー・ヘップバーン
 その幼馴染で著名な音楽家を両親に持ちオーケストラ部所属のナタリア・スタインベック 
 美形で女子の人気も高く演劇部の助っ人として参加していたニコラス・ブラウニング
 自称“新聞部”の部長ジェニー・ジョーンズ、しかし他の5人の入部で部に返り咲き(?)
 まだ夏休みが始まったばかりのサイドですから直ぐにお手に取れば追いつけます、
 後書きでキノや木乃も活躍中の「メグセロ」、時雨沢恵一未経験でも本当にオススメです。