オオカミさんと とっても乙女な分福茶釜

 

  『 オオカミさんと とっても乙女な分福茶釜 』

 著/沖田 雅  イラスト/うなじ 
 電撃文庫 アスキー・メディアワークス

 「オオカミさんシリーズ」8巻目 「 ~ とっても乙女な分福茶釜
 先の7巻でも思ったのですが、今回も足に拘った構成と申しますか
 今までない色気を感じるさせる表紙が続いております(笑)、
 流石!うなじ氏
 表紙はりんごさんとうさみさん? 脱ぎかけはニーソと足袋でしょうか?(笑)。 
 足に対する情熱を感じさせますね、
 本を購入し、帯を外してから気がつきました。

 今回もお馴染みの語り口調で進行する物語、最近では
 キャラクター自身が勝手に動き回っていると錯覚するほど
 作者の語りが傍観的で その文体自体も笑を誘うポイント
 他の作品にはないやり取りの面白さは健在です。

 今回の学園祭では完全に「ツンデレ」の称号を欲しいままに
 これでもかとラブコメモード全開の涼子ちゃん
 手を握る事も大事なステップですが次はもっとデレな部分を
 増やしてあげてください(笑)。  

 「おおかみさんお祭りに参加するにあたっての注意事項を聞く
 今回各お話のつながりと時系列について作者の言い訳って言いますか
 作品導入部です、
 お約束は先回のラブホ休息の顛末をりんごさんがツッこむくらい
 いつのまにか頭取さんが作者モードで説明してますが
 今回アリスさん以下魔女さんおつうさんの出番がないのは残念…
 
 「りんごさんおむすびころりん対決で勝利を目指すことになる
 「おおかみさんお釜のぶんぶく茶釜さんの手伝いをすることになる
 「おおかみさんお祭りで「あの人は今」をやることになる
 「おおかみさんりんごさんにハメられアラジンに出場することになる
 
 と上記の様に副題で区切られていますが、説明した通り御伽際のイベントを
 題材にした一冊で
 ロリキャラでかぶりまくっている「りんごさん」と「うさみさん」が
 クラス出し物で張り合う「おむすびころりん」
 田貫さんの恋の手伝い「ぶんぶく茶釜」は女装コンテスト
 ゲスト的に登場したキャラその後って意味合いの「あの人は今」では
 おおかみさんと亮士くんが御伽際めぐり、
 おおかみさんがりんごさんに恥ずかしいところを覗かれるお約束なシーンは
 ネコのぬいぐるみで一人遊びのおおかみさんなど
 おおかみさんの可愛いらしいところを全編にちりばめた構成。
 最後のアラジンでは口絵のすばらしいイラストも手伝い
 いままでにないおおかみさんが堪能できます(笑)。
 鬼が島高校系の話が絡まないとハラハラって部分はありませんが
 学園際らしい「ほのぼの」で「ラブコメ」なシリーズ最新刊です。