白山さんと黒い鞄

 

 「白山さんと黒い鞄」 

 著/鈴木 鈴 イラスト/ここのか
 電撃文庫 スキー・メディアワークス ISBN: 9784048676021


「白山さんの鞄の中には、強気でワガママな美少女が住んでいたのです!?」

 との帯の煽り文句とイラストに惹かれ手に取った一冊
 実際は店頭にて数ページを読んでから購入しましたが… 面白い!
 舞台は学園なのですが「白山さん」が持っている黒い鞄の中にも
 不思議な世界が広がっていた…

 黒い鞄も母の形見って事しか今回は説明されませんでしたし
 その住人、嚢界の「阿頼耶識」などのについても
 今後の説明を待たなければいけませんが、
 白髪美少女の「白山さん」や図書館部を牛耳る遠咲先輩
 主人公の友人桐ヶ谷等の配置でなかなか面白い「ラブコメ」に仕上がっています。

 ミステリアスで可愛いクラスメイトの白山さん
 結構天然系な設定ながら「おずおず」「もじもじ」な
 守ってあげねばって美少女、その白山さんの隣席が主人公「平沢衡」
 主人公が優柔不断って設定は「ラブコメ」的には多そうですが
 秘密を観られてしまった事を差し引いても
 頼りがいがあり、はっきりと物言い出来る「衡」が気になる存在に
 シリーズ化との事ですのでそちらの進展も楽しみな部分です。

 さて「強気でワガママな美少女が… 」って部分は
 白山さん(しろさま)をわが主人と守る守憑霊「九衛」
 今まで、白山さんが唯一心を許していた存在なのか
 「衡」が親しくなるにつれ心穏やかじゃない様子
 なにかと主人公と張り合う姿は可愛い物がありますね、
 「ここのか」さんのイラストもキャラクターの性格が良く表わされており
 相乗的に好感が持てる作品に仕上がってます。