アカイロ/ロマンス  薄闇さやかに、箱庭の

  

  
 「アカイロ/ロマンス  薄闇さやかに、箱庭の」
 
  著/藤原祐/ 原案協力・イラスト/椋本夏夜
 
  電撃文庫/アスキー・メディアワークス

 藤原祐の「アカイロ/ロマンス」 3巻 「薄闇さやかに、箱庭の」

 今回も新たな登場人物が数人増えましたが、表紙が敵方の繁栄派である
 「供子」に「血香」「血沙」の双子、1、2巻は「枯葉」に「吉乃」
 「型羽」と本家側の娘達だったのに…
  って事もあり今回も敵味方が判りにくい展開です
 順番なら本家側の「棗」か今回から登場の人妻女子高生(笑)「夭」って所では?

 後書きにも主な登場人物はここまでで、次回より鈴鹿の一族の事を
 書きはじめる云々と明記されていましたので やっと含みを持たせた
 内容から進展するものと楽しみにしてます。

 しかし、相変わらず緩い展開の後にエグさを含んだバトル突入
 藤原祐作品独特の二面性は判っていても
 毎回 暖かいところから寒い所へ突き落とされる流れは
 落差が大きい分インパクトはありますね
 とても前半部の飴玉で盛上がる下りの「ほのぼの」さは
 『巡りじんろう』を使う夭の戦う場面に繋がるとは思えない日常的、
 また、2巻まで景介の姉「雅」の関わりは殆んど出てこなかったのに
 今回、此のテンポの良さは次への期待が大きくなります。


 『お嬢様は、もともと、景介さまにぞっこんで、ございます。
  ですから、惚れ直すことは、あっても、景介さまを見下げ果てることは、ないかと
 『棺奈、なにを言うかっ


 いじられっぱなしの枯葉、本来のお嬢様っぽかったですね
 景介にラブラブですがラブコメにならない所が藤原調
 それと通夜子のいきなり幼馴染で萌っぽいモードは次回もお願いします(笑)。