浜村渚の計算ノート 青柳碧人

浜村渚の計算ノート 帯
浜村渚の計算ノート 青柳碧人

講談社文庫 講談社

大人を悩ます難事件も“数学少女”が見事解決!


役に立たないからと、数学が義務教育から消えた。
抗議する天才学者ひきいる“黒い三角定規”は、テロ活動を開始する。
数学を学んだ者は組織に洗脳されているおそれが強いことが発覚し、
普通の女子中学生・浜村渚が警視庁に助っ人として起用された。
警察もビックリする彼女の活躍で、事件は次々と解決する!


すでに講談社Birthで「浜村渚の計算ノート」シリーズとして
「浜村渚の計算ノート 2さつめ ふしぎの国の期末テスト」
「浜村渚の計算ノート 3さつめ 浜村渚の水色コンパス」の三冊がが刊行済み
このたび講談社文庫から「浜村渚の計算ノート」の一冊目が再出版されました
ちょっとお安い文庫版です。


数学少女(数学)を話の柱にすえた、中々奇抜な背景設定で
各章のナンバーなどが数式記号を使うなど、マニアックなこだわりで面白い手法
短編集で構成されているのでさくさく読める構成は
分類的にはミステリーなのでしょうが、結構ライトな表現で書かれている為
ラノベに近い部分はありますね。
ただし「萌」や現ラノベの主流である過剰な笑いを取る文体とは異なりますので
そちらを期待するとハズレです。


当初警察でさえ規則性が見つけられない連続殺人テロを
数学少女こと浜村渚の活躍でなんとか解決
そこ数学力を認められて対策本部の助っ人に… が1章目。
数学を愛するテロ集団って部分からしてなにやら「和やか」な雰囲気ですが
冒頭は連続殺人テロ、ただしこの巻では1話目のみ主犯グループで
他は大きな事件性の無い犯罪になっています。


この作品、冒頭部を書店で立ち読みし「なかなか面白そう」って購入を決めましたが
個人的にはその1話目が一番好きです。